現場情報・お知らせ

日別アーカイブ: 2025年11月17日

溝端のよもやま話~🎨 壁装・塗装~

皆さんこんにちは!
有限会社溝端、更新担当の中西です。

 

さて今回は

~🎨 壁装・塗装~

 

 

壁は視界面積が最大。
色・質感・陰影で空間の第一印象が決まります。
ここでは、クロス(量産・意匠・不織布・自然素材)と塗装(エマルション・ウレタン・エポキシなど)を、選定→下地→施工→検査まで整理します。📸


① クロスの選定 🧻

  • 量産(普及):コスパ◎。住宅・賃貸・バックヤードなど、メンテ性重視に。

  • 1000番台・意匠クロス:質感・陰影が豊か。継ぎ目が目立ちにくいエンボスが人気。柄物はリピート合わせが命。

  • 不織布(フリース):寸法安定・剥がしやすい。再施工前提の店舗で有効。

  • 自然素材(紙・布):光の表情が唯一無二。湿度管理と下地レベルが重要。


② 下地と接着 ✍️

  • パテレベル:第8回参照。斜光面はL5を原則。

  • :デンプン+合成樹脂系。オープンタイム3–10分を厳守。
    剥がれやすい箇所は増し糊で補強。

  • 入隅・出隅処理:コーナービード or 紙テープで通りを確保。
    継ぎ目は目線外へ逃がす。


③ 塗装の選定と運用 🧪

  • 水性エマルション:内装の主役。低臭・低VOC。

  • ウレタン塗料:耐久・耐薬品性◎。カウンターや腰壁に最適。

  • エポキシ塗料:耐薬品・防塵性◎。倉庫・厨房壁などに。

  • 艶の選び方

    • 艶消し=上質だが汚れやすい

    • 半艶/艶有り=清掃性・耐久性◎
      ハイブリッド仕上げが現実的。

  • 塗り工程
    下塗(シーラー/フィラー)→中塗→上塗。
    素地吸い込みが強い面は下塗追加


④ “写真に強い壁”の条件 📷

  • 照明角度:ウォールウォッシャーの入射角で凹凸が変化。
    → 「見せる/隠す」を設計段階で決定。

  • 色温度の相性

    • 2700〜3000K:肌色が映える

    • 4000K:清潔感アップ
      → 色ズレは実機サンプルで確認

  • 継ぎ目:腰見切り・縦ラインで意匠化すると安定した印象に。


⑤ 欠陥と是正 🧯

  • 目開き:乾燥収縮 → 増し糊+圧着。

  • シミ・ヤニ:シミ止め下塗でブロック。

  • ピンホール・肌荒れ:粘度・希釈ミス。
    → 番手を変えたローラーで是正。
    吹付はオレンジピールに注意。


⑥ 検査・品質基準 🔎

  • 視感検査距離:1.5mで自然光・人工光の両方確認。

  • 見切り確認:巾木・廻り縁・枠との通り、隙間ゼロを目標。

  • 糊・汚れ残り:写真で残らないよう、拭き取り徹底。


✅ チェックリスト

☐ 斜光面の仕上げレベル設定(L5)
☐ リピート柄の割付図・貼り順確認
☐ シミ止め・下塗の仕様確定
☐ 光源の角度・色温度の実機確認


🌈 まとめ

壁は“面の芸術”。
下地レベル × 照明 × 見切りを整えれば、
同じ材料でも写真映え・耐久性が劇的に変わります。✨


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A. クロス施工の“失敗ゼロ”手順

1️⃣ 下地確認:L3/L4/L5を部屋別に指定。斜光面を事前確認。
2️⃣ パテ3工程
 一次(テープ+#120)→二次(全面+#180)→三次(#240〜320)。
 → 吸い込み止め塗布必須。
3️⃣ 糊とオープンタイム:温湿度に合わせ3–10分。
 → ジョイントはダブルカットで目開き防止。
4️⃣ 入隅・出隅処理:コーナービード or 紙テープ折りで通り確保。
5️⃣ リピート柄:基準線から貼り始め、腰見切りで逃がす。


B. 塗装の仕様設計

  • 艶選定
    艶消し=上質だが汚れやすい
    半艶=清掃性◎
    艶有り=耐久◎
    → 腰見切り・防汚塗料の併用で最適化。

  • 下塗り:シーラー/フィラーで吸い込み均一化。
    鉄部には防錆下塗必須。

  • 色設計:LRV(明度反射率)を意識。
    → 写真背景にはLRV60–80が扱いやすい。


C. 環境条件とVOC/臭気管理

  • 施工環境:10〜30℃・40〜65%RHを維持。

  • 換気でVOCを低減。

  • 引渡し前48〜72hの臭気抜きを工程に組み込む。


D. 検査・光学・写真管理

  • ウォールウォッシャーによる斜光検査を実施。

  • 1.5m視感+接写の写真台帳化

  • 継ぎ目は目線外に配置。

  • 目立つ面は縦ライン/腰見切りで意匠化。


E. 欠陥→是正の標準対応

不具合 原因 是正方法
目開き/突き上げ 温湿度変化・糊不良 増し糊+圧着+ローラー処理
ヤニ・シミ ブリード シミ止め下塗+再塗装
ピンホール・肌荒れ 粘度・希釈ミス 粘度調整・番手変更(ローラー)
吹付のオレンジピール 粒径・圧力過大 吹付距離・希釈率見直し

F. メンテナンス・再施工

  • 汚れ:中性洗剤+柔らかい布で拭取。

  • 艶消し塗装:部分補修→全体ぼかし塗り。

  • クロス:部分張替え前提で予備ロールを確保


G. チェックリスト(現場台帳項目)

  • L3/L4/L5・艶・LRVの部屋別表

  • 糊のオープンタイム・温湿度記録

  • 斜光検査・1.5m視感の写真保存

  • 予備ロール・色番・ロット管理

 

 


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